IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターとはどのような設備なのでしょうか?IHが加熱する仕組みやメリット、デメリットなどについて解説しています。
IHクッキングヒーターとは
IHクッキングヒーターは、電気エネルギーで電磁線を発生させることで調理鍋を温める設備です。IHとは「Induction Heating(誘導加熱)」の頭文字から名付けられています。
IHクッキングヒーターの中には渦巻き状のコイルが入っており、コイルに電気を流すことで磁力線が発生します。この渦巻き状のコイルに電流が流れる時、調理鍋の電気抵抗によって熱が発生し、この熱を利用して鍋の底を温める仕組みになっています。

加熱具合は電流の強さを変化させることによって調整しますが、最近のIHクッキングヒーターは自動で温度調節やタイマー機能がついているものがほとんどなので、手軽に調理しやすいように工夫されています。
IHクッキングヒーターのメリット
IHクッキングヒーターのメリットはエネルギー効率が高いところです。ガスコンロは燃料(天然ガス)を燃やして鍋を温めますが、空気中に熱エネルギーの半分程度が分散してしまうので非効率な加熱方法です。
IHであれば電気エネルギーの90%を熱エネルギーに変換することができるので効率的に鍋を温めることができ、また暑い夏でもキッチンが暑くなりにくいというメリットもあります。
またIHクッキングヒーターは加熱部分に凹凸が無く、簡単にお手入れができるというのもメリットの1つです。簡単な汚れであれば湿らせた布巾で簡単に拭き取ることができ、油汚れなども家庭用洗剤とスポンジで簡単に取り除くこともできます。
意外と知られていませんがIHクッキングヒーターは安全性が高いので、火災保険の割引適用を受けることができます。ガスコンロであればキッチン周りの紙類や着用している衣類への飛び火によって火事が起こる危険性がありますが、IHクッキングヒータは飛び火する危険性がなく、また切り忘れや空焚き防止機能やチャイルドロックが標準装備されているので、お子さんや高齢者がいる家庭におすすめです。
IHクッキングヒーターのデメリット
IHクッキングヒーターのデメリットは、調理鍋を加熱部分から離して調理することが難しいというところです。上の写真のように一時的にIHから離すことはできますが、ガスコンロのように加熱部分との距離を調整しながら調理をすることはできません。
また焼き目を付けるなどの調理が難しくなるので、本格的に調理されたい方はグリル付きのIHを選ばれることをおすすめします。
一般的な家庭では昼間~夕方に料理することが多いので、電気料金が高い時間帯にIHを使用することになります。ただしエネルギー効率が高いのでエネルギーを無駄にせず調理できるという利点もあります。
IHクッキングヒーターのまとめ
- 電磁コイルに電流を流すことで調理鍋の底を温め料理ができる
- 熱効率が高く安全性に優れているというメリットがある
- 調理方法が制限されるというデメリットがある