最大出力量(太陽電池容量)
太陽光発電システムの最大出力量(太陽電池容量)とはどのような数値なのでしょうか?出力量の大きさによるメリットとデメリットなどについても解説しています。
最大出力量(太陽電池容量)とは
太陽光発電システムの最大出力量とは、設置する太陽電池モジュールの公称最大出力を合計した数値です。例えば200Wの公称最大出力の太陽電池モジュールを18枚設置する場合は、200 × 18 = 3600W(3.6kW)の最大出力量となります。
最大出力量は、メーカーによって「太陽電池容量」や「システム電池容量」とも呼ばれます。また最大出力量が10kW未満を住宅用、10kW以上を産業用太陽光発電システムと分けて呼ばれています。

日本の住宅に設置される太陽光発電システムは、3.5kWの最大出力量が平均な数字です。日本の住宅の屋根は小さいため一戸あたりの最大出力量は大きくしにくいと言われています。ただし、変換効率の高い太陽電池モジュールを採用することで最大出力量を高めることができます。
最大出力量(太陽電池容量)が大きいメリット
最大出力量を高めることで補助金がたくさんもらえるというメリットがあります。補助金額はシステム価格にもよって変わりますが、国からの補助金は最大出力量1kWあたりの補助金額が設定されているので、最大出力量を増やせば増やすほどたくさんの補助金がもらえます。
ただしシステム価格が1kWあたり50万円以下、そして、最大出力量が10kW未満であることが補助金を受ける条件となっています。
1kWあたりのシステム価格 | 1kWあたりの補助金額 |
---|---|
2万円を超えて41万円以下 | 2万円 |
41万円を超えて50万円以下 | 1万5000円 |
また、最大出力量を高めることで設置費用を早く回収できるというメリットがあります。実は3.5kWシステムの工事費用と5.5kWシステムの工事費用はあまり変わりません。そのため最大出力量を増やせば太陽光発電システム導入費用の中の、工事費用にかける割合を抑えることができます。
つまり発電に大切な機器にかける費用の割合を増やすことができるので、発電量の費用対効果が高まり導入費用を早く回収することができます。
最大出力量(太陽電池容量)が大きいデメリット
最大出力量を高めるためには設置する太陽電池モジュールの枚数を増やしたり、変換効率の良い太陽電池モジュールを揃える必要があります。そのため、設置にかかる費用は自然と高くなり初期費用が高くなるというデメリットがあります。
また最大出力量に合わせてパワーコンディショナーの最大定格出力を増やす必要があります。そのためパワーコンディショナーの数を増やすか容量の大きいパワーコンディショナーを選ぶ必要があり、導入にかけるコストが高くなるので最適な組み合わせを検討することが大切です。
最大出力量(太陽電池容量)のまとめ
- 太陽電池モジュールの公称最大出力の合計で表わされる数値
- 最大出力量が大きいほどたくさんの電力を発電でき、補助金もたくさんもらえるメリットがある
- 最大出力量が大きいほど設置費用も高くなるデメリットがあるので、初期費用について検討する必要がある